ポーランドジャズ・コラボレーション2025, May

5月25日(日)大阪AZUL TERACCE
5月29日(木)六本木ALFIE
ーポーランド民主化と、自由を歌い上げるジャズに寄せてー
<One Voice live in Japan>
クリヤ・マコト / 納浩一 / 松山修 / シルヴェスター・オストロウスキー / リン・ライルズ
2012年から継続的に国境を越えたコラボレーションを展開してきたクリヤ・マコトと、ポーランドのサックス奏者シルヴェスター・オストロウスキー。2013年以降はポーランド、アメリカ、日本人によって結成したクインテットで春・秋二度のポーランドツアーを展開し、ワルシャワ文化科学宮殿ヨーロピアン・ミュージック・フェアに出演。2014年にも二度のツアーを行い、ポーランド国営ラジオにて1時間ライブ番組を収録。さらに同年ワルシャワ王宮にて開催された「ポーランド民主化25周年記念式典」に出演。
2015年にはついに来日ツアーも行い、銀座ヤマハホール公演、高崎音楽祭等に出演するほかレコーディングも敢行。その後再度ポーランドツアーも行いました。クリヤーオストロウスキー・クインテット解散後は、コロナ禍もありコラボレーションを中断していましたが、今年、大阪万博EXPO 2025をきっかけにリユニオンが実現します!
このコラボレーションは、ポーランド、ワルシャワ王宮で開催された民主化25周年記念式典に出席し、時の大統領のスピーチ直後に演奏を行いました。クラシック大国であるポーランドでこの時ジャズが演奏されたことの意味は、ポーランドジャズと民主化に深い因果関係があるからです。ソ連の勢力圏におかれ、地下で長らく自由化運動が展開されたことは巨匠アンジェイ・ワイダ監督の傑作「灰とダイヤモンド」などで描かれてきました。1990年の民主化後、労働組合「連帯」を率いて運動を続けてきたノーベル平和賞受賞者、ワレサ議長(レフ・ヴァウェンサ)が大統領に就任しました。ソ連の支配下では西側(いわゆる欧米)の音楽が禁止されていましたが、ジャズは自由の象徴として密かに、幅広く演奏されていたのです。
このコラボレーションがスタートしたのは、ポーランドがEUの一員として投資が集まり急成長を始めた時期です。クリヤはこうした苦しい歴史を持つポーランドにおけるジャズの意味に深く感銘し、ジャズ生誕の地で自由を求めて音楽をやってきた米黒人と、アジアを代表する民主国家である日本の3国によるコラボレーションに大きな意義を見出してきました。アメリカの地方で黒人におけるジャズの意味からスタートしたクリヤにとって、私たちの自由における音楽の役割は非常に大きいのです。
そんなポーランドジャズと、大阪・東京2か所限りのリユニオンをどうぞお見逃しなく。
5月25日(日)
大阪AZUL TERACCE(06-6373-0220)
※詳細は少々お待ちください。
5月29日(木)六本木ALFIE(03-3479-2037)
※六本木ALFIEまでお電話でご予約ください。
出演:クリヤ・マコト(pf)、納浩一(b)、松山修(ds)、
シルヴェスター・オストロウスキー(sax)、リン・ライルズ(vo)
アルバム「JUST MUSIC」
Makoto Kuriya-Sylwester Ostrowski Quintet
ポーランド、アメリカ、日本の3地域からのアーティストが結集し、また白人、黒人、東洋人による3人種が集った国際交流ユニット。3ヶ国・3人種混合のふれ込みが単なるシンボルに終わるのではなく、そのサウンドの中にしっかりと織り込まれ個性を放つ。典型的なハードバップ・スタイルを採用していることがその個性を際立たせ、ジャズの魅力をそのままに、オーセンティックな米国的リズム空間、自由への渇望とそれを得た喜びを表現する東欧のフロント、和の要素とサブカル的デフォルメが共存するピアノ。グローバル時代を象徴するジャズ・サウンドを実現しました。

Personel:
クリヤ・マコト (pf from Japan)
シルヴェスター・オストロウスキー(sax from Poland)
ピョートル・ヴォイタシク(trumpet from Poland)
エシェット・オコン・エシェット(bass from USA)
ニューマン・T・ベイカー(ds from USA)
Tokyo (Ostrowski & Wojtasik), Open Jazz (Kuriya), Always (Kuriya), Cherrys (Ostrowski & Wojtasik), Essiet (Ostrowski & Wojtasik), Watermelon Man (Herbie Hancock), Polish (Ostrowski & Wojtasik), Soulmate (Ostrowski & Wojtasik), Summertime (George Gershwin)